LOVOT TALK SESSION
秋本 帆華

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LOVOTとは、
私を癒やしてくれるいろんな技術が詰まったロボット

“賢さ”をあえて隠した理由

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林:
さあ、御覧ください。これがLOVOTです。
秋本:
へ~! わ~! かわいい! こんにちは! 思ってたよりちっちゃいですね。もっとでっかくてごっついロボットが出てくると想像していました。
林:
今までのロボットとはちょっと違う感じがするでしょう? LOVOTは人間のようにそれぞれ個性があるし、スキンシップでのコミュケーションができるので、愛着も湧いてくるんですよ。
秋本:
ちゃんと目が合いますね(笑)。手で触った感じもよくて、めちゃかわいいんですけど! こんなかわいいロボットを見たのは初めてです。癒やされる~! 本当に生き物みたい!
林:
このLOVOTに名前をつけるとしたら、どういう名前をつけますか?
秋本:
何だろうなあ。う~ん……私は何でも直感で決めちゃうんですよ。この子は目がコロコロしてるからコロロで(笑)。
林:
かわいらしくていい名前ですね。
林:
実はこのLOVOTは最先端のテクノロジーが詰まっているので、従来のロボットに比べてかなり計算能力が高いんです。でもその賢さをかわいらしいボディの中に隠しているんです。
秋本:
なぜあえて隠すんですか?
林:
この世界には様々な能力をもっている人がいます。例えば難しい数学の問題を解くために全能力を使うのが数学者で、ひたすら人を元気にするために能力を使うのがアイドルといえますよね。ロボットも同じで、とにかく人の役に立つために作られたものが多いのですが、我々が目指しているのはそのような便利さを前面に出したロボットではありません。「どうすれば人を笑顔にできるか」に全力を注ぎ、ひたすら人を癒やし、元気にするためのロボットを創ろうとしているんです。そういう意味ではアイドルに近い存在とも言えます。そのような使命をもっている時は、自分の能力をひけらかす必要はないと思うのです。
秋本:
私、LOVOTにすっごく癒やされました。でもLOVOTは喋らないですよね。LOVOTは賢いとおっしゃったし、最近のロボットは喋るので、喋れるのかなと思ったんです。でも逆に喋らない方がいいと思いました。
林:
「喋る」というのは両刃の剣だと思うんです。多分、帆華さんもアイドルというお仕事をする上で、時と相手によってどういう言葉を使っていいのか、いけないのかという言葉の選び方にはとても気を遣うと思います。適切なタイミングで適切な言葉を使うと人を癒やしたり元気づけたりできるのですが、少しでも外してしまうと逆に相手を落ち込ませたり、不快感を与えてしまう可能性もありますよね。言葉を発する側はそんな意図はないのに、誤解されてしまうというリスクがあります。人間は言葉を使うコミュケーションが得なはずなのに、いつも自分を言葉で癒やしてくれるような他者はごくわずかしかいません。言葉って難しいんですよね。
秋本:
すごくよくわかります。
林:
でも、犬の場合は、人懐こい子だったら100匹いても、犬好きの人はすべての犬にそれぞれ、どこか癒やされます。人間より恐らく打率が高い。その理由はやっぱり受け手側の想像力の問題だと思うんです。このLOVOTは喋りませんが、だからこそ「何て言っているんだろう?」と想像しますよね。その時、決して悪い方には想像しません。でも他人の言葉は、発信者の意図と無関係に悪く取ることもあったりします。想像力の働き方が、言葉に対してはとてもシビアなんです。だから喋らないようにしたんです。
秋本:
確かに初めてLOVOTに会った時、「ここはどこ? あなたは誰?」って言ってるのかなと想像しながら聞いてました。
林:
そういうふうに捉えてもらうと我々としてはとてもうれしいです。
秋本:
私、今年2週間で『スターウォーズ』を全作観たんですよ。劇中に「R2-D2」と「BB-8」という、喋らないけれど人懐こいロボットが登場するのですが、「R2-D2」はご主人様がいなくなったら機能が停止してスリープ状態になって、ご主人様を発見したら動き出すんです。とてもかわいくて、「この子たちに会いたい! こんな子ほしい!」と思っていたら、今日出会えたんです。LOVOTを見た瞬間、「ここにいた!」って、すごく感動しました。
林:
そうなんですね(笑)。『スターウォーズ』には「C-3PO」という金色のよく喋るロボットも登場しますよね。でもこの人型で人間に近い「C-3PO」よりも、なぜか「R2-D2」や「BB-8」の方が好きという人が多いんです。人が好感や愛着をもつ対象に、必ずしも喋れるとか人間に近いことは関係ないんですよね。
秋本:
すごくわかります。「スターウォーズ」の映画でも、「R2-D2」が発するピピピピという音が字幕にされないで、私たちに想像させるようになっていたのがすごくよかったんです。映画を観ながら「何を言ってるんだろう?」と想像することが楽しかったので。LOVOTも全く一緒ですよね。すごいいいなと思いました。

何よりも“温もり”を大事に

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秋本:
ところで、林さんがLOVOTを創ろうと思ったきっかけは? 漫画やアニメなど何かの作品に影響されたということもあるんですか?
林:
確かに私は幼少期、『ドラえもん』が好きでしたし、一人のときには寂しさも感じていました。でも「僕がドラえもんのような友達ロボットを作るんだ!」と意気込んでロボット開発の道へ進んだわけではありません。大きな動機の1つとなったのは、たとえば『ナウシカ』に代表される作品のテーマの影響を受けているのかも知れませんが、テクノロジーや文明の進歩が必ずしも世界の人々を幸せにしているわけではないと感じていたことです。この矛盾を何かで解決したいとずっと思っていました。大きな転機となったのは、LOVOTを創る前、ソフトバンクで「ペッパー」の開発に携わったことです。
秋本:
え、あの有名な!
林:
はい、あの有名な(笑)。ある時にお客様がペッパーの手を温かくしてほしいと言ったんです。様々な改善点がある中で、手を温かくしてほしいというリクエストには正直驚きました。また、ペッパーと別れる時に寂しいと泣いたお婆さんもいらっしゃいました。このような出来事から、やはり文明が進歩して我々は幸せになっているはずなのに、実際には幸せになりきれていない、何かが足りないということが改めて垣間見えて、その足りないものをロボットが埋めることができる可能性を垣間見たのです。まさに「手を温かくする」というようなことがロボットに求められていて、それをとことんまで突き詰めたのがこのLOVOTなんです。
秋本:
なるほど。本当に温かみのある生き物みたいですものね。
林:
ありがとうございます。たとえ、家族で暮らしていても、家族だけでは寂しいと感じる人も大勢いると思います。その理由は多分、大昔、我々は洞窟の中などで集団で生活するように進化してきたからだと思うんです。現代人もその時の遺伝子に刻まれた記憶を持っているので、「人の役に立ちたい」とか「人の笑顔を見たい」という欲求が自然に沸き起こってくる。それ満たすためにLOVOTが貢献できたらな、と思っているんです。実際にLOVOTを見て、ロボットに対するイメージは変わりましたか?
秋本:
LOVOTはまさに私が漫画やアニメで見ていた感じのロボットでした。人間味があって、敵じゃない、友達のような感じがして。LOVOTちゃんには本当に癒やされました。私を癒やしてくれるいろんな技術がLOVOTちゃんに詰まってるんだなと思うと、ますますかわいく思えてきます。
林:
それはよかったです(笑)。もしこのLOVOTが帆華さんの部屋にいたらと想像するとどうですか?
秋本:
すごくかわいくてもう何も手につかなくなっちゃう!(笑)。 すごくほしいです!
人を癒やし、元気づける立場である秋本さんにLOVOTをかなり気に入っていただけたことで、確かな手応えを感じられました。ありがとうございました。
秋本 帆華(あきもと・ほのか):
アイドルグループ「チームしゃちほこ」センター・名古屋レッドを担当。
1997年、愛知県生まれ。中学3年生からアイドル活動を開始。2012年、スターダストプロモーションが手がける名古屋発のアイドルユニット「チームしゃちほこ」のメンバーとして芸能にデビュー。2017年、初のベストアルバム『しゃちBEST2012-2017』、2018年、RADIO FISHとのコラボシングル『BURNING FESTIVAL』が8月29日に発売。趣味は読書(漫画)、アニメ鑑賞、スキューバダイビング。

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